高評価とPV数をガンガン稼いだあの人は、いかにしてハーメルンから失踪したのか。(スランプの経験から学んだこと)

画像が表示できませんでした 雑記

 

せっかく素晴らしい作品を投稿していたのに、なぜか作者が失踪してしまう事例。

 

あなたは見覚えありませんか?

 

もちろん、”リアルの生活が忙しくなったから”とか”ただ単に飽きたから”とも考えられますが、全部が全部そうとも限りません。

 

では、突然のように姿を眩ませてしまったモノカキ達は、いったいどのような経緯で逃走にいたるのでしょうか。

 

自分の経験を交えて考察していきたいと思います。

 

創作が楽しくて書いている→評価、感想のお礼に書いている

 

モチベーションが自分からではなく、他人からになる

 

これはどんな物事にも言えるのですが、結果はしばらく時間を開けてから目の前に現れます。

 

勉強を一日二日した程度では、まして努力を自己満足で成し遂げた程度では、到底おもうような結果を得られないのはもはや必然です。

 

評価や感想をもらえているということは、少なくとも結果が出るまで物事を継続したなによりの証。

 

これが人にチヤホヤされたいだとか、人気作家になって印税生活なんて甘い幻想100%の人間では絶対に達成できない偉業なのです。

 

それはなぜか?『人間は苦痛に耐えつづけるほど頑丈にできていない』からです。

 

勉強をやったほうが人生をより豊かにすることができるのは百も承知のはず。

 

なのに、多くの人たちが勉学に真剣に向き合うことができない。

 

読書すれば知識がつき、今後の未来をより明るく出来る。

 

けれども継続して取り組むことは大人でも難しい。

 

資格や習い事、夢への努力はしなければならない。

 

けれども、どれもが中途半端で終わってしまう。

 

私たち人間の多くは、耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで栄光にむかって突き進むことが”出来ない”のだとこの場で宣言します。

 

これはどんな人種の、どんな人間にも言えることです。

 

『ふざけんじゃねぇ!!努力で成功した偉人はたくさんいるだろうがよ!!』

 

えぇはい。私も長年勘違いしていたんです。

 

彼ら彼女らがものすごい苦労に苦労を重ねて、それこそ血の滲むような日々を乗り越えた成果なのだと。

 

その正体が、世間一般的に言われる”努力”などではなく”習慣”であることなど、当時は知る由もなかったのです。

 

だって、先生に教えてもらえなかったんですもの。

 

・・・・話が外れてしまいましたね。

 

そうそう、モチベーションが自分から他人にすげかわるまででした。

 

とにかく、なにかをつづけようとする時は苦痛一杯ではダメなんです。

 

『小説を書くのが楽しい』とか『この物語と感情を誰かと共有したい』などのプラスのモチベーションが唯一筆を走らせてくれる。

 

モチベーションとはいわばガソリン。エネルギーなのです。

 

そんな大好きな小説を書くことを継続していたモノカキには報酬が待っています。

 

それが評価と感想。

 

自分が好きで書いた文章がどことも知れない誰かを喜ばせ、目に見える形で示してくれる評価。

 

読者のリアルな声が直接届く感想。

 

そのどちらも、モノカキにとっては飛び上がり、小躍りしながらささやかなパーティを開くくらいに刺激的な出来事です。

 

効果はすぐに現れます。

 

ひとしきり喜び終わったら、すぐさまつづきの執筆をはじめます。

 

大好きな小説を書くことと、高評価や感想をもらったことでもはや敵なし。

 

すぐにでも見てくれている人にお礼しようお返ししようと奮起します。

 

・・・・本当の地獄がここからであるとも知らずに。

 

読者に書く動機や楽しさを奪われ疲弊する

 

高評価や感想をもらったお礼に、感謝の意を評して書き上げた作品。

 

しかし全く反応がない。

 

まあよく考えれば当たり前なことなのですが、継続することによってやっと得た評価や感想が、そうポンポン来るようになるはずがないんですね。

 

それでもやっぱり気に病むモノです。

 

ストーリーがわるかったのかな?とか、誤字脱字がいけないのかな?とか、もっと描写を詳しくしたほうがいいのかな?とか考え始めます。

 

そして次の話は、もっと読者のことを考えて書こうと努力します。

 

苦労の末、書き上げた作品を投下します。

 

しかし反応はありません。

 

来た!!と思って飛びついた評価も、蓋を開けると低評価でした。

 

なにがいけなかったのか感想を書いてもらえることもなく、モノカキは頭を抱え、考え込んでしまうのです。

 

この時点ですでに、小説を書く動機が奪われ始めていることに気づくでしょうか。

 

はじめは”楽しい”や”共有したい”そんな気持ちだったのが、今では”感想”や”評価”が欲しいから小説を書くようになってしまっているのです。

 

余談ですが、もしも前回よりも感想や高評価を貰えていた場合どうなっていたか。

 

それはweb小説のトップランナーを見ればわかると思います。

 

自分から出るモチベーションは弱いですが持続力があります。自分でガソリンを生産しながら自走している感覚が近いです。

 

対して他者から出るモチベーションは強力ですが未確定です。いきなりガソリンをドバドバ突っ込まれることもあれば、なんの前触れもなく無視されることもあります。

 

web小説のトップランナーは、そんな気まぐれな読者を熱狂させるほどの、正確には高評価と感想を絶えず供給させる才能があったから今の地位にいるのだといえます。

 

この他者から出るモチベーションの歯車が回りだすと、あっという間にランキングに乗り、さらにモチベーションが上がるといった好循環が出来上がるのです。

 

好きだったはずの小説に疑問を持ち始め迷走する。

 

自分のモチベーションが他者にコントロールされるようになると、今まで小説が好きだったはずの気持ちに疑問を抱き始めます。

 

頼りにしていた他者からのガソリンも満足に恵んでもらえず、小説を書くことが次第に苦痛になる。

 

もちろん小説が好きであることは疑いようのない事実です。

 

しかし本人は、他者からのモチベーションに依存しているから苦しいのだとの考えには及びません。

 

むしろ、原因を自分にあると断定して悩み、自分で自分を追い詰めていきます。

 

『自分には才能がないのか・・・・』

 

『自分の作品には魅力がないのか・・・・』

 

『この作品は本当に読者が望んでいるものなのか・・・・』

 

そうやって、小説そのものを見失っていくのです。

 

小説を書くストレスに耐えきれなくなって失踪

 

出口のないトンネルをさまよいながら、それでも気まぐれに来る評価と感想をエネルギーに投稿をつづける。

 

投稿するのが義務になり、初めの頃のような、創作することへの嬉しさ楽しさが全く湧いてこない。

 

そしてついに、モチベーションがつきて立ち往生した時につまずきこける。

 

足かせへとなりさがった小説を見捨て、そのモノカキはどこかへと消えていった。失踪、消去、退会。その最後はあまりにも唐突であっけない。

 

失踪したモノカキが戻ってくる可能性は?

 

他人の小説を読んでいる時、どうしても自分の作品がちらついてしまう

 

失踪したモノカキが再び筆をとることはあるのでしょうか。

 

それは・・・・正直なところ難しいとおもいます。

 

モノカキは他のモノカキの作品を閲覧するとき、学びを得ようとします。

 

何でこんなに人気なのか。

 

この小説が面白いのはどうしてか。

 

この展開いいな・・・・などなど。

 

特に自分の作品を載せている投稿サイトは学びの宝庫。

 

そんな癖はおそらく、モノカキを離れたあとも呪いのように付き纏うことになるでしょう。

 

もともと小説を読むのも書くのも好きだったはずです。

 

なのに辛く苦しい日々が、他人の小説を読むたびに否応なくフラッシュバック。

 

感情はもはやごちゃまぜになり、娯楽も学びも得られぬままただ不快感を残す。

 

『人間は苦痛に耐え続けるほど頑丈にできていない』

 

この法則に従うのなら、もはや小説投稿サイトからも逃げ出してしまうのもわけないのです。

 

期待に応えられなかった罪悪感でさらに小説から遠ざかる

 

モノカキ小説から遠ざかるもう一つの要因、それが罪悪感です。

 

その対象は、高評価や感想をくれた人に飽き足らず、お気に入り登録してくれた人達にまで及びます。

 

せっかく応援してもらったのに、せっかくエネルギーをもらったのに、その想いに応えることが出来ない自分が情けなくて・・・・。

 

こうしてもう二度と同じ思いをしたくないし、させたくないとの考えの元、負の対象となった小説にますます足は遠のいていってしまいます。

 

復帰の分かれ道は逃避するか、向き合うか。

 

小説を書かなくなってポッカリ開いた創作意欲。

 

逃げたはいいものの、好きだった?かどうかあやふやなものを取り上げられて意気消沈。

 

そんな創作意欲を、他の趣味で気を紛らすのか、それともじっくりと向き合うのか。

 

この選択肢によってはモノカキ復帰も見込める大事なもの。

 

いずれにせよ、自分なりの答えを導き出して、前進する人が大半です。ずっと落ち込んでもいられないですしね。

 

それに、もしも小説から逃避しても、気持ちを落ち着けたのちに自分に向き合うという選択肢も存在します。

 

その場合は後記の壁が立ちはだかることになるのですが・・・・。

 

ちなみに、私はしばらくの逃避生活ののちに、自分と向き合って無事モノカキへと復帰することが出来ました。

 

復帰しようにもブランクが小説に飛び込ませない

 

自分なりの答えを出し、いざ戻ってきた小説投稿の場。

 

けれども即刻ストーリを作れるかと問われれば、ブランクがそうはさせません。

 

離れ過ぎた時間が当時の書き方を忘れさせ、まず自分の過去作を漁ります。

 

執筆はなかなか進まず、そんなことをグダグダとやっていると、せっかく向いたモチベーションがフッとかき消え、また立ち上がるまでに時間がかかってしまいます。

 

特に自分の型を確立できていない初心者には特に厳しい道のりとなるでしょう。

 

逆に言えば、自分なりの小説の書き方やルールが定められている経験者であればあるほど復帰は早いです。

 

けっきょく時間が解決するのを待つしかない

 

小説に向き合ったときに起こるアレルギーを癒す最大の方法、それは時間をおくことです。

 

ムムムと眉間にシワを寄せて集中するより、ふとした瞬間に考えるほうだ精神衛生上的にも、また考えの柔軟性の点からも断然良いです。

 

長い沈黙を破って小説投稿されるかたがいらっしゃるのは、そういった裏事情があるからですね。

 

失踪に対する処方箋

 

(モノカキ編)

まず、モノカキは自分を大切に

 

人に作品を読まれて喜んでもらう。

 

それはなによりも楽しくて嬉しいことなのかもしれません。

 

しかし、その輪の中に自分がいなければ、長く続くことはないでしょう。

 

無理をすることが自分でなく、もしも他人のためにしているのだとしたらやめておいた方が賢明です。

 

長く創作を楽しみたいのなら、決して自分の軸を手放してはいけません。

 

あれ?と思ったら一旦立ち止まってみるのも吉

 

楽しく書いていた小説、しかしいつからかそれは読者への奉仕に。

 

本当にこれで良いのか?と、改めて自分の目標を確認し、必要であれば一旦プチ失踪をするのもオススメです。

 

そのまま以前の生活に戻りたくなくなったら失踪しちゃって構いません。

 

また書きたくなった自分のペースで楽しみながらで書いてみましょう。

 

たとえ失踪してしまっても、罪悪感は感じなくていい

 

Web小説はお金を払わなくても楽しめるコンテンツです。

 

当然、金銭が発生していない以上つづきを書く義務も法律も存在しません。

 

それでもひけめを感じてしまうのなら、こう考えてみるのはどうでしょうか。

 

『モノカキに金をよこしやがれ乞食ども!!』大変失礼なものいいですが、金銭が絡んでいない以上、モノカキにはそのくらいの気概があってしかるべきです。

 

(読者編)

Web小説は読者が楽しむのと同時に、モノカキも楽しむ場所という理解

 

商業作品と違い、web小説は参加する人みんなが楽しむ場です。

 

確かに完成度はバラバラかも知れません。

 

しかし、人は成長する生き物です。

 

ぜひとも今後の活躍を視野に入れ、モノカキの卵を育てる気持ちで暖かく見守っていただきたいです。

 

熱烈なラブコールはかえってプレッシャーをかけてるかも?

 

たまに見ませんか?一人の人間がある小説に何度も何度も感想を書き込んでるのを。

 

私も経験があるのでわかります。

 

なにも冷やかしのつもりで感想を書き込んでいるわけではないのです。

 

むしろ、今にも消え入りそうなろうそくの火を、必死に風が当たらないように守っているような感覚でしょうか。

 

けれども、この熱意はモノカキにとって毒にも薬にもなるのは前記した通り。

 

「応援されている!!」が、「監視されている!!」に変わった時が毒になる瞬間。

 

まるでモノカキは、小説を書く奴隷にでもなった気持ちになることでしょう。

 

そんな思いをさせないためにも、過度な感想の書き込みは避けた方が無難でしょう。

 

失踪を目撃してしまったら潔くあきらめよう

 

ふとあの作品がどうなったのかと覗いてみたら更新が止まっていたり、なくなっていたり。

 

こればかりはモノカキ本人の問題のため、どうすることもできません。

 

楽しみに待っていた作品が途絶えるのが怖いのなら、しっかり対価を払ってストーリを楽しむのが一番賢い方法です。

 

無理につづきを切望したり、催促をする行動はいい結果を招かず、かえって失踪の理由付けを強めるだけです。

 

まとめ

 

自分から他人へエネルギーを頼ると、いつしか楽しさや嬉しさを奪われ、自分の小説が好きな気持ちが嘘に思えてくる。

 

そんなストレスが失踪に繋がる。

 

他人の作品がトラウマをえぐり、罪悪感やブランクでなかなか立ち直れなくなる。

 

小説から逃げる、時間をおくことで、自分の気持ちに向き合う環境が整う。

 

処方箋一覧

(モノカキ)

・まず、モノカキは自分を大切に

・あれ?と思ったら一旦立ち止まってみるのも手

・たとえ失踪してしまっても、罪悪感は感じなくていい

 

(読者)

・Web小説は読者が楽しむのと同時に、モノカキも楽しむ場所という理解

・熱烈なラブコールはかえってプレッシャーをかけてるかも?

・失踪を目撃してしまったら潔くあきらめよう

 

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