小説を書く全ての人が経験する道があります
それが『なんぞこの記号?』問題です
私もモノカキを志した当初、”テンとマル”ってどうやって使うんだっけか?と何気ないモノから始まり、三点リーダーやらダブルエミュートなんてニッチなペコミまで全部の地雷を踏み抜いてきた実績があります
これを知らなくても小説が書けないことはないけれど、上手く使いこなせてるか心配・・・・
この記事は、そんなモヤモヤで夜も眠れないような、生粋のモノカキへ向けた記事となっています
。、(丸と点)は整理の記号
小学校で習うけれども、なんやかんや忘れがちなこの二つ
文章の終わりに~とかとか、息継ぎするところで~とか、何となくで教えられた正式名称”クテン”と”トウテン”
ノリで使ってこれたから、このままでモンダイナッシンと慢心してると、そもそもヨミセンに文章が伝わっていない・・・・なーんてことも
文章の読みやすさを左右してしまう最重要記号
この二つは情報の区間整備をしてくれるスゴイ奴や
大きな情報を”。”(句点)で、その中を”、”(読点)で仕切るってイメージが一番分かりやすいかな
とはいえ、どこまでを一つの情報として扱っていいかの基準って人それぞれでポヤポヤポーヤ
もっとスルーリ飲み込めるお薬飲めたねが欲しい
そこで登場するのが、私も愛用させていただいている超有用テクニック『一文に「、」は二回まで』(パチパチ)
所出はブロガーのヒトデ様の記事から

もちろんこの記事も上記のルールに則り作成してます
文章の最後に丸がないのは省略してるからですね。メッセージアプリなんかだと一々句点を入力しませんから。その流れです
決して入れ忘れてるわけではない
もう体にピッチリ馴染むくらいに使い込んだ、相棒ともいえる武器です
でもお高いんでしょ?ノンノンノン。まずはこの圧倒的破壊力を見てからでも遅くはありません
試し切りはそうだな・・・・悪文として名高い凶悪モンスをば
はい、こちら幾人もの人を屠ってきたザケンナモンスター。”日本国憲法前文”でございます
なんとこれで憲法全体の1%にも満たないという胃もたれしちゃいそうな数値
あまりの脂っこさに力尽きる者が後を絶ちません(そもそも読ませる気なさそう)
ので、コイツをいまから美味しく料理してみせます
修正後
グッと読みやすくなっているはずです
点と丸以外に変更点はないのにですよ?
修正前を見て貰えばわかるように、ずっとあんぱんあんぱんあんぱんみたいに、読点読点読点で文章が紡がれています。こーれーがー原因で非常に読みにくくなる
一つの情報を膨らませすぎると、受け手が情報を受け付けずウエップしてしまいます
あーたこんな魔王をネットに放流してごらんなさいよ。読んだ人間が画面の前でくたばっちまいますよ
クリックしたら魔王降臨とか笑えない冗談です
カレーを注文したはずなのに、ニンジン・玉ねぎ・じゃがいも・豚肉・カレー粉・スパイスをお盆に乗っけって”お好きにどうぞ”されたみたく言葉も出ません
注文したものとかけ離れた物が提供されたら、”詐欺じゃん!!”って叫ばれても文句は言えないのです
作品を読みに来たはずなのに、レイトン教授並みの謎解きが強いられるってもうそれ物語じゃないって別ジャンル
ヨミセンを殺害しないためにも、句点・読点で加熱・調理した作品を提供するようにしましょう
そして、モノカキならば絶対にこんな文章を書いてはいけないという根拠がもう一つ
それが、”憲法解釈”というトンデモルール
物語に直接関係ないのなら、解釈分岐するような表現は避けるべきです
「母は優しいスープを作ってくれる」
「母は優しい。スープを作ってくれる」と「母は、優しいスープを作ってくれる」との二重の解釈がハピバスデ
合間合間に不意打ちを差し込まれれば、イヤでも集中力が削がれてしまいます
一話の中に間違いが一つ二つくらいならヨミセンも笑って許してくれますが、それが何度もつづいてしまうのは問題
“句点”と”読点”を自分の手足のように使いこなせるようになれれば、ヨミセンに作品をダイレクトアタックできるわけです
「」(鉤括弧)は主張の記号
誰かが喋っていたらこれでくくろう”カギカッコ”
補足は()”カッコ”でくくってしまおう
大事なことは『』”二重カギカッコ”で目立たせて
この三つさえ押さえておけば、小説の”カッコ”で困ることはないでしょう
わざわざ書くこと?って言われちゃうくらい簡単なお話し
他の方の小説眺めてれば自然と覚えることだと思いますけど。念のために、ね?
流石に内容がないようなので、ちょっと小話をサンドイッチ
人間が一度に処理できる情報は四つまでと言われています
それ以上の情報は短期記憶に残らず、ヨミセンに負荷をかける結果に
どんなに素晴らしい会話文を書いたとしても、五人以上が一斉に喋り出すと収集がつきません
私の場合四人でもちょっと多いなと尻込みしてしまうので。ほら、四つの記憶領域を全部小説に使ってくれるとは限らないだしょ?
当然書いている方も頭が混乱してくるので、できるだけ会話人数は絞ることをオススメします
具体的には・・・・司会者を立てて会話を回す。物静かなキャラの導入。恋愛で強制1on1。シンプルボッチ
一つの要素に様々な意味を持たせれば、それだけ作品の価値をテンコモリモリできちゃうわけなのです!(エッヘン)
!?(感嘆符、疑問符)は感情の記号
キャラクターの驚きや迷いを表すのが”カンタンフ”と”ギモンフ”
英語だと”エクスクラメーションマーク”なんて噛みそうなヤツとおなじみ”クエスチョンマーク”。印刷用語だと”!”を「雨だれ」、?を「耳だれ」なんて呼称も。形から入った?アヴァターアローン
ヨミセンの脳内にダイレクトでイメージを想起させる神記号。オノマトペなんかと役割は似てるわね。キンキンキンキン!!
全角半角は好みの問題。印刷業界では全角が主流って話なだけで、別に半角で”!?”を表現したっていい
スリムなフォルムが好みだとか、自分の作風との親和性が高そうだなとか、そういった”使う理由”があれば我が道を突き進んでもろて
出版社に売り込むとか表舞台に出る気がないのなら、お好きにどうぞ案件かな。私も前は半角で打ってましたから。でも一般的なのは全角なのよ?
小説でたまに見かける”?!”にも触れとこか
調べる前まで、「ちょw、おまw、”?!”はないやろw」って小馬鹿にしていましたが、どうやら昔の小説に使われていたり英語圏で使用されてる由緒正しき記号のようでして・・・・
驚きが先に来る、または驚きが優位=”!?”。疑問が先に来る、または疑問が優位=”?!”で表現する・・・・らしい
知らんかった・・・・たったいま知った
しかし日本で流通してるのは『!?』
何か特別な理由がなければこれ一択
あとはそうだな、連続する感嘆符や疑問符
!!!!!!!!!!
??????????
うるさいですねぇ・・・・
当然のことながら、紙面という制約が課される印刷業界では回避推奨。だって入りきらんじゃろが
でもネット上なら大丈夫。だって無限領域だから。
特別なキャラ付けとか、特殊環境下での出来事とか、極限状態の限定的場面ってならアリアリアリーデヴェルチ。じゅーべーかいおーけんだー!!!!!
……──(三点リーダー、ダッシュ)は行間の記号
文章を省略したり只今考え中や意味深表現、時間経過、書いてないけどまだまだつづくぜ!を表現する記号
違う読み方だと、罫線(けいせん)とか点々なんて読んだりするわね
何かしらの末尾に置かれることの多い
いやでも三点リーダーは途中で挿入されたりするか
場面とかキャラクターで使い分けてちょ
二つ並べて使うってのが慣習になってるらしいけど、これも印刷物にしたときのバランスやんやで決められとんとちゃうかー(適当)
ま、別にこれ以外を使ったらダメ!現行犯ワンコ!とかされるわけではないので
何度も繰り返すように、ネット小説における明確な決まりはありません。上記が主流ってだけー
“・”「中黒」とか”ー”「伸ばし棒」とかで代用されてるのはみちゃ
・・・・・・
ーーーーーー
ボタンひとつでそれ、修正できますよ?
ハーメルンの編集画面『多機能フォームを起動』から、”整形・置き換え・変換”→”整形”の”文章整形”を実行すると、上記の二つは自動的に三点リーダーとダッシュに置き換えてくれる(よく使う)
他にも簡単な言葉で辞書登録してすぐ取り出せるようにしてたり(私のパソコンでは”せん”を変換すると”──────”が出てくるようになってる。それなりに使う)
メモ帳にスタンバってる記号一覧からコピペしてきたり(たまに使う↓)
──────
────────────
──────────────────────
モノカキにも歴史あり。レッツ試行錯誤!
三点リーダーとダッシュは、不完全で未熟で曖昧な”人間味”を演出する記号でもあります。馬鹿な子ほど可愛い的な?(たぶん違う)
漫画にも、なんならアニメにも取り入れられてる記号だから、その効果は折り紙つきよ
モノカキとして使わない手はナッシン
そりゃ言っちまえばせ──
“”“”〝〟(ダブルクォーテーション・ダブル引用符、ダブルミニュート)は強調の記号
最後の料理となっております。気を抜かずにいってみよう。えい、えい、むん!
「””」と「“”」は似過ぎやろ・・・・「〝〟」に至ってはなんでそこ上下に分かれた?
これにはだな?深いふかーい訳があってじゃな?
お察しの通り全部同じ記号です。上下分離(〝〟)以外は欧米圏で使用され、日本語でいう鉤括弧(「」)の運用方法に近い
なんで枝分かれしたん?っていうのはだね
タイプライター時代。打鍵キーの物理的制約から、本筋(“”)が排除。暫定的に両使いできる省略(””)が代打を務めることになったんだなもな?
ほいで〜当然いまはパソコン全盛。省略(””)にセンキュ!本筋(“”)カモーン(アピール)←イマココ
デザインの世界だと、旧時代の省略形にはマヌケ引用符って蔑称がついてるついてる
ふぇ!?ワシ・・・・ワシ、ハチャメチャ使ってるぅ・・・・。マヌケは見つかったようだな
じゃあなんで化石をキーボードに配置してんだよ!!って台パンには、私の知る限りプログラミングで使うからってのが理由の一つだと思われ
print (“Hello World”)ってpysonで定義してやると、真っ白画面に「Hello World」が表示されるよってぃ
私が常用していた理由として。シンプルな形が気に入ってたのと、「“”」は変換の動作を挟まなきゃいけなくてメンドクセ!って一発KOの省略形(””)に逃げてた
はいはい、個人の自由(定期)
なんか終わる雰囲気だったけどまだまだ終わってねぇゼ!
ダブルミニュート(〝〟)くんは縦書き対応オプション。出版物パターンでまんねん
前記したように本筋(“”)や省略(””)は欧米仕様。だから縦書きに使おうとするとバランスンガンガンガンガ・・・・
だから横書きで〝俺の尻をベロベロ〟なんて使い方をするのは厳密には間違ってることになる
しかし”小説家になろう”とかで書籍化前提で作品を書いてる場合。出版社から本を出す際に縦書きへの変更作業がスムーズにできる?みたいなのはあるかもしれへん。私はそもそも応募すらしたことないので知ったこっちゃありませんけど
総評。たとえそれが一般的に間違っていたとしても、YOU好きにやっちゃいなよ!!(ビシッ!)
まとめ
“モノカキが使いこなす”なんて大層なタイトルをつけておきながら、実際は「あなたに一任するわ」と丸投げするという見本詐欺
でも言語って結構テキトウなとこあるわよねぇ〜
中国ではチョウザメって意味で使われていた”鮪”。日本に渡ってきた時、わしチョウザメ知らん!せや!”マグロ”ってことにしたろ!!なんて決定が今日まで是正されることはなく、継承されてきた歴史がアリエッテェイ
言葉は似てるけど、中身を開けると別モンじゃん!?って言葉は結構ある。あとはそうだなレモネードとラムネみたいな。これはリスニングミスか
これは日本に限った話じゃなくて。本来はタタール(民族)だったものがタルタルソース・タルタルステーキ(異国のうめーやつ)にその形を変えていったり、インドくんのカレー(スパイスで野菜や魚を煮込んだスープの総称)がイギリスくんにカレー(うめー料理の名前)として広がったり
人類くんさぁ・・・・なムーブはお家芸。すれ違いや誤解やメンドクセっていう妥協が新しい文化や歴史を作り上げてきたんです
だから今までの方法でも全然オッケイ!!という締まらない幕引きでこの記事を終えたいと思います(逃げ)
参考サイト
春一番のちょっとした文章作法のお話
句読点の位置で意味が変わる文章 一覧【ぎなた読み】

一度に処理できる情報は4つまで。短期記憶の”容量”からマーケティングを考えよう

「!」「?」の名前は有名 では「!?」と並べたときの呼び方は?

!?と?!はどう違うの?

【!?と?!】疑問符と感嘆符 | 日本とアメリカの違い

三点リーダーとは?正しい使い方と「三点リーダー症候群」について解説

リーダー (記号)
https://ja.wikipedia.org/wiki/リーダー_(記号)
ダブルクォーテーション 【“”】 double quotation mark / 二重引用符
https://e-words.jp/w/ダブルクォーテーション.html
「“ ”」の使い方をめぐって看板の表記に疑問 日本ではどういう意味で使われてる?

クォーテーションマークを縦組み用に切り替える

ダブルミニュート、ダブル引用符 括弧類その2 【日本語組版とつきあう 12】
【記号解説5】“引用符”使い分けてる?クォーテーション、ミニュートの使い方

あなたも意図せず使っているかもしれない”dumb quotes”とは?

「マヌケな引用符」を使っちゃダメ!絶対

「マヌケ引用符」って

鮪
https://ja.wiktionary.org/wiki/鮪
カレーの歴史・スパイスの歴史(基礎編)

タルタルソースのタルタルの意味?

コメント