やぁ、こんにちは。おおきなかぎだよ
今回は、みんなどこかと繋がりたい?そんな執筆における面白さについてお話しするね
接続という一解釈
ヨミセンの人達が、モノカキに求めていることはなんなのかな?
それは”面白い作品”だね
ヨミセンの人達は、常日頃から”面白い作品”を探しているよ
だけど、この”面白い作品”というのがなかなかの曲者だ
なぜなら、面白いにはたくさんの種類があるからだね
自分にとっては面白くないことも、他の誰かにとっては面白いなんてこともあって、何が本当に面白いのか訳わかんなくなっちゃうんだ
だけど世の中には、”面白い作品”として世間で話題になって、みんなに支持される作品がたくさんあるよ
それじゃあ、みんなが認める本当の面白いって、一体どんな面白いなのかな?
そんな時は、この言葉を思い出して?
スバリ!面白いとは「接続すること」という考え方だよ
なぜ面白い=接続なの?
拡大
理由は大きく分けて三つ
一つ目は、『拡大』だよ
世界でもっとも高価な楽器。ストラディバリウスを例に説明していくね
ストラディバリウスを拡大していくと、面白くなっていくというお話しだよ
まずは音楽としてのストラディバリウスからいってみよう!
ストラディバリウスは、ストラディバリ父子3人が制作した弦楽器のことだよ
なかでも父アントニオ・ストラディバリが作ったバイオリンは、世界中のヴァイオリニストとコレクターの憧れなんだ
その重厚な音色、そして希少性による芸術品としての側面。この二つが、ストラディバリウスの価値をより一層跳ね上げているんだ
ヴァイオリニストにとってストラディバリウスは生涯を賭けるのに相応しい楽器であり、コレクターにとっては垂涎ものの楽器ということだね
さあ、次は歴史へと拡大していくよ
世界最高峰の楽器を作ったアントニオ・ストラディバリ
彼は弦楽器製作者、ニコロ・アマティに師事して技術を磨いていくよ
ニコロ・アマティの祖父。アンドレア・アマティは、バイオリンの生みの親とされている人物だ
アマティ家は、代々弦楽器制作を生業にしてきた、生粋の職人一家ということだね
そんな師匠、ニコロ・アマティは完璧な楽器を追い求めていたよ。そして彼もまた師匠の影響を受けて、完璧な楽器を追い求める存在となっていくんだ
彼の仕事ぶりは、妥協を許さない職人気質
木材の選定・素材加工・手工・塗装・仕上げ・最終調整。一連の作業に魂を注ぎ込んで、師匠と、そして自身の夢である完璧な楽器作りへと日々邁進していくんだ
その夢と魂の体現が、現代にストラディバリウスという形で残っているんだね
さあ、最後は科学に拡大するよ
アントニオ・ストラディバリが生きた時代。17世紀頃から18世紀の中頃にかけて、太陽にある異変が起こるよ
それは、マウンダー極小期。太陽活動が急激に低下してしまったんだ
結果、光合成に不可欠な日光の量が減少。バイオリンの主原料である木は、なかなか育ちにくくなってしまうよ
だけど、そんな過酷な環境でゆっくりと育った木々は、年輪が引き締まった良質な木々へと成長していったんだ
太陽活動という宇宙の気まぐれによって、ストラディバリウスの重厚な音色は生まれたんだね
ストラディバリウス。それは夢と魂が紡いだ職人の技術と、宇宙の気まぐれという奇跡が合わさって完成した、世界最高峰の楽器のことなんだよ
人々は、拡大していく物語を求めているんだ
芥川賞や、アカデミー賞で賞を獲得する作品は、長編作品ばかり。短編作品の方が作りやすくて見やすいはずなのに、そのほとんどが話題になることはないよ
それって人々が心のどこかで、拡大していく物語を求めていることの裏返しなんじゃないかな?
確かに長いお話を考えるのは大変だし、書くのも大変。お話を拡大していくのはもっと大変だ
だけど、もしも本当に面白いお話を書きたいのなら。ヨミセンの求める物語の拡大は、避けては通れない道なのかもしれないね
納得
二つ目は、『納得』だよ
人は納得すると、面白く感じるというお話だよ
お話が拡大していくと面白くなることはもう話したね
それと同時に、実はもう一つ面白くなる要素があるんだ
それが”納得”だよ
ストラディバリウスのお話を例に考えてみよう
もしもストラディバリウスが音楽のお話で区切られた場合。読んだ人は、ストラディバリウスがどうして世界最高峰の楽器なのか、いまいちパッとしないんだ
このモヤモヤは、どこか納得できないという、接続不良によって起こる問題だよ
だけど、歴史・科学へとお話が進んでいくと、変化が起こっていくんだ
次第に納得していって、接続していって。段々、面白いと感じてくれるようになるんだよ
これって、この記事を読んでいるのと同じ事じゃないかな?
どうしてこの記事を読み進めているのかといえば、それは面白いがどうして接続なのか納得したいからとも言えるね
確かにヨミセンに納得してもらうことは難しいことだ
だけど、難しいからこそヨミセンが納得して接続できたその時は、ヨミセンはその物語を面白いと感じてくれるってことだね
共有
三つ目は、『共有』だよ
面白いを誰かと共有することで、もっと面白くなるというお話だよ
突然だけど、これまでのお話で疑問に感じたことはないかな?
それは、どうして3〜4世紀も前の出来事が、記録として残っているのかだね
音楽としての価値、歴史としての価値、科学としての価値。これらを守りたいからという理由は思いつくけど、ほとんどの人間にとっては関係のないお話のはずだ
それなのに現代まで記録が残っているということは、そこには何か強烈な感情があったはずだよ
その感情こそが、”面白い”なんだ
モノカキが小説を書くように。今ワタシがこうして文章を書いているように。自分の感じた面白いを誰かに拡大したい、納得してもらいたい。そして面白いという感情を共有したい!という面白いを求める感情。接続を求める感情の力が現代にまで記録を残したとすれば、なんだかとっても面白いと思わない?
モノカキの面白いをヨミセンと共有するのって、とってもとっても難しいことだ
だけど、それを乗り越えて両者が接続された時。その面白いには、世界を動かしちゃうくらいの価値があるんだよ
とまぁ、こうした理由で面白いとは接続なわけなのです
最後まで見てくれてありがとう。ばいば~い!
参考
【ゆっくり解説】ストラディバリウスについて語るぜ【完璧主義者による完璧主義者のための完璧な楽器】

ストラディバリウス wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/ストラディバリウス
バイオリンができるまで
17世紀初頭、太陽活動の周期は16年まで延びていた

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